2021年に配信が開始されたNetflixオリジナルドラマ『地獄が呼んでいる』は、革新的なテーマと衝撃的な映像で大きな話題を集めました。しかし、待望のシーズン2がリリースされた後、視聴者の間では評価が分かれる結果となりました。本記事では、シーズン1とシーズン2の違いを徹底的に比較し、どちらのシーズンがよりインパクトを持っているのか、ストーリー展開、キャラクターの成長、映像表現といったポイントに注目して掘り下げていきます。それぞれのシーズンが持つ魅力や、今後のシリーズ展開についても考察していきますので、ぜひ最後までお楽しみください。
シーズン1のあらすじとキャスト
シーズン1では、以下の主要キャストが登場しました。
チョン・ジンス(ユ・アイン) – カルト宗教「新真理会」のリーダー:人々に審判をもたらす存在を「神の意志」とし、予言を伝えることで社会に強い影響力を持ちます。
ミン・ヘジン(キム・ヒョンジュ )- 人権弁護士:理不尽な審判に立ち向かおうとする彼女は、真実を追求するため危険を冒しながらも行動を続けます。
ペ・ヨンジェ(パク・ジョンミン) – 公共放送局のプロデューサー:審判に関するスクープを追い、報 道の影響力と社会の反応の間で葛藤するキャラクターです。
ソン・ソヒョン(ウォン・ジナ) – ペ・ヨンジェの妻:突然巻き込まれた事件にショックを受けつつも、家族を守ろうとする
シーズン1は、韓国を舞台に、人間の罪を審判する超自然的な存在が現れた世界で、恐怖と混乱が広がっていく様子を描いています。突然現れる「地獄の使者」によって、罪人たちが地獄へ引きずり込まれるという予告が与えられ、その現象が現実に起こり始め社会全体に波紋が広がっていきます。
シーズン2のあらすじとキャスト
シーズン1の終盤で衝撃的な展開を迎えた社会がその後どのように変化したのかが描かれ、超自然的な現象への恐怖と混乱がさらに深まっていきます。シーズン2は、新たな登場人物も加わり成長を通じて、「地獄の使者」による審判がもたらす社会的影響や個人の選択に焦点を当てています。
シーズン2の主要キャストには以下の人物が登場しました
チェ・ジンス(キム・ソンチョル) – 前シーズンのカリスマ的リーダー:チョン・ジンス(ユ・アイン)がいなくなった後、新たな視点で真実を追いかける新真理会の後任者、
ミン・ヘジン(キム・ヒョンジュ) 人権弁護士として再登場:前シーズンからの成長を見せながら、さらなる困難と向き合い、真理を求める姿勢を貫きます。
パク・ジョンジャ(キム・シンロク)新真理会が保護する復活者:誕生祝いの最中に子どもたちの前で死を宣告された母親。シーズン2で復活した唯一の人物「復活者」として新真理会に利用される。
イ・スギョン(ムン・ソリ)大統領府首席秘書官:混乱した世界にもう一度秩序をもたらすため新真理会に近づきます。
ペ・ジェヒョン(オ・ウンソ):シーズン1でぺ・ヨンジェ(パク・ジョンミン)とその妻ソン・ソヒョン(ウォン・ジナ)との間に生まれた子供。
シーズン2 予想していた展開
シーズン2ではキム・ソンチョル演じるチョン・ジンスとパク・ジョンジャ(キム・シンロク)の復活がわかっていたので「神の審判」を受けた者の中で復活できる者とできないで者の違いをドラマ内で明らかにしていく展開と復活したチョン・ジンスとパク・ジョンジャ達も復活してから一定期間内にある特定の事を成し遂げなければ再び「神の審判」が下される・・・。カウントダウンが始まりそこから物語が発展していく・・・。こんなストーリー展開を想像していたのですが・・・。
実際は予想外の展開が多すぎました。特に「矢じり」がここまで組織が拡大してキム・ソンチョルの復活後に影響していくとはかなり想定外でした。
主演交代の影響を徹底検証
チョン・ジンス役がシーズン1のユ・アインからシーズン2ではキム・ソンチョルに変更されたことで、視聴者や評論家から様々な評価が寄せられています。以下に、その比較の観点について説明します。
演技スタイルの違い
ユ・アインはシーズン1で、カリスマ的かつ神秘的なリーダーとしての存在感を強調し、視聴者に「新真理会」の恐怖を強く印象づけました。その役柄に独自の威圧感を加え、視聴者から高い評価を受けました。
一方、キム・ソンチョルは新たなリーダーとして、異なる視点で真実を探求する役どころを繊細に演じています。彼の演技は、シーズン1に比べるとやや控えめで落ち着いた印象ですが、その分、心理的な深みが際立ち、より内面的な苦悩が視聴者に伝わるという評価もあります。
チョン・ジンス 描き方の変化
「チョン・ジンス役の描き方は、シーズン1のユ・アインとシーズン2のキム・ソンチョルで大きく異なっています。
シーズン1: ユ・アインが演じるチョン・ジンスはカリスマ性に満ち、カルト宗教『新真理会』の指導者として絶対的な存在感を放っていました。彼は審判を恐れる人々に不安と信仰心を巧みに植え付け、支配的で神秘的なリーダーとしての威圧感がドラマ全体の緊張感を支えていました。
シーズン2: キム・ソンチョルが演じるチョン・ジンスは、より内面的な苦悩や矛盾が描かれるキャラクターへと変化しています。彼は新真理会のリーダーでありながらも、自分の信念や組織の在り方に疑念を抱くシーンが増え、ユ・アインのチョン・ジンスが持っていた圧倒的なカリスマ性よりも、繊細な葛藤や迷いが強調されています。このため、シーズン2のチョン・ジンスはより人間的で、観る者に共感を引き出す存在として描かれています。
視聴者の反応
シーズン1のキャスティング変更については、一部のファンから「ユ・アインが演じた独特な存在感がシーズン1の魅力だった」との声がある一方、キム・ソンチョルが加わることで新鮮な視点が加わり、シーズン1とは異なる緊張感が生まれたとする肯定的な意見も多いです。特にシーズン2では、キャラクターが真実を模索する過程が強調され、キム・ソンチョルの演技力によって新しい魅力が引き出されていると評価されています。
あくまで個人的な意見としてですが「シーズン1でユ・アインが演じたチョン・ジンスは、作品の象徴ともいえる圧倒的な存在感を持っていました。彼のカリスマ性は視聴者を引き込み、ドラマ全体に強いインパクトを与えました。一方、シーズン2ではキム・ソンチョルが同じ役を引き継いでいますが、ユ・アインほどの強烈なカリスマ性は感じられませんでした。キム・ソンチョルの演技はより内面に焦点を当て、キャラクターの苦悩を丁寧に表現していますが、ユ・アインが生み出したような圧倒的なオーラとは異なる印象を受けました。
登場人物の変化
チョン・ジンスとチン・ギョンフン親子の描写の違い
シーズン1ではチョン・ジンスとチン・ギョンフン親子は物語の中で重要だった背景にジンスが「新真理会」を通して強力な影響力を持ちながら、ギョンフンにとっても個人的な葛藤が絡んでいたことが挙げられます。チン・ヒジョンが地獄の宣告を受ける中で、彼らの運命は大きく交錯し、ドラマ全体に深いテーマを提供しました。しかしシーズン2では初回と最終話に登場するだけにとどまりました。
これは、物語が進化し、焦点はチョン・ジンス亡き後の新しい混乱や、地獄の宣告からの復活現象に移り、異なるテーマになったからです。物語の中心が「新真理会」や復活現象をめぐる新たな展開に移りシーズン1で親子が人間らしい葛藤や愛情を通じて重要な役割を果たしたのに対し、続編ではミン・ヘジンの闘いや蘇った人々が新たな焦点に。これにより、親子の物語から異なる視点でシーズン2が制作されています。
パク・ジョンジャの存在
パク・ジョンジャ(キム・シンロク)は、地獄が呼んでいるのシーズン1とシーズン2において重要な役割を果たしていますが、両シーズンにおいて強力な物語の糸を提供しています。
シーズン1では、パク・ジョンジャは超自然的な出来事が社会に引き起こす恐怖の象徴となります。彼女は、天使からの死の宣告を受けた人物の一人であり、その恐れと反抗心を抱えながらこの状況に立ち向かう母として登場しています。信念、道徳、そして未知への恐怖に対する人間の反応を探求するきっかけを作る重要な人物でした。
対照的に、シーズン2ではパク・ジョンジャが復讐の象徴として位置づけられ、その役割が大きく変化します。彼女は以前の犠牲者の立場を超えて、新しい真実に対抗するための積極的な参加者となり、彼女の経験を武器として活用します。
シーズン2を観る前に
シーズン1にはシーズン2に繋がる大切な内容が満載です。今後シリーズ化した場合でも重要な内容はシーズン1にあります。ここをしっかりと抑えておきましょう。
この世のものではない”何か”が突然現れ、人間たちを地獄へと突き落とす…。人々が恐怖におののく中、この現象を神の裁きだと主張する宗教団体が台頭し始める。
出演:ユ・アイン、キム・ヒョンジュ、パク・ジョンミン
原作・制作:ヨン・サンホ、チェ・ギュソク
引用元:Netflix
2部構成
「新感染ファイナルエクスプレス」・「新感染半島ファイナル・ステージ」を手掛がけ、次々大ヒット・ゾンビ映画を手掛けた「ヨンサンホ」監督マジックの作品です。
地獄の使者によって予告された死を迎える者たちの恐怖と、人間の罪に対する審判の概念が中心となるダークファンタジードラマです。
ある日突然、人々の前に現れる巨大な怪物が予告通りに「罪を犯した者」を地獄に送る場面から始まります。この出来事が社会に広まると、多くの人々は自分の行動が地獄に行くこととどう関係するのかについて疑問を抱き、恐怖に支配されるようになります。
物語の中心には「新真理会」と呼ばれる宗教団体が登場し、教祖であるチョン・ジンス(ユ・アイン)を中心に、この現象を「神の審判」として解釈し人々に教義を広めていきます。彼らの活動が拡大する中、ジャーナリストや弁護士たちがそれに異を唱え、真相を明らかにしようとします。
犯人捜査を任されたチン・ギョフン刑事は新興宗教「新真理会」の議長(教祖)チョン・ジンス(ユ・アイン)と出会う。そしてもう一人ミン・ヘジンは弁護士(キム・ヒョンジュ)告知を受けた女性からある依頼を受け、事件に巻き込まれていきます。チョン・ジンスは被害者はみな罪人で、怪事件は人類に正義を行えという「神の意図」なのだと信者に語り、裁かれない「神の裁き」だと・・・・しかしチョン・ジンス教祖も実は孤児として育ち、20年前に「告知」を受け常に死の恐怖と戦っていた。
2部はミン・ヘジン弁護士率いる「ソド」と「新真理会」との闘いになってきます。そしてこのドラマの「鍵」となるのがTV局ディレクターぺ・ヨンジェ(パク・ジョンミン)とその妻ソン・ソヒョン(ウォン・ジナ)との間に生まれたばかりの赤ちゃんが「地獄行き」の告知を受けてしまいます。2部はこの赤ちゃんを地獄の使者から守るため必死にミン・へジン弁護士が中心となって「新真理会」と闘いながら地獄の使者から赤ちゃんを守ることに成功するまでのストーリーになっていますが、悲しいことに赤ちゃんを守り切るために両親は犠牲となるため、大変複雑な思いで最終話を見てしまいました。そして、最後の最後に登場する謎のタクシードライバー・・・は1部で姿を消したチン・ギョフン刑事なのでは・・・。そして赤ちゃんを抱いたミン・へジン弁護士に
「私は神に興味がない。だってここは人間の世界じゃないですか。それなら人間が自分たちでなんとかしないと…そうでしょ?」
そしてタクシーはそのまま夜の街へと消えていきます。
そして場面は変わり2話~3話にかけて告知を受けたパク・ジョンジャが全世界に中継される中「地獄の使者」に焼殺されその場所は「聖地」とされ彼女の遺体と共にそのまま残されています。そしてその遺体が突然光りパク・ジョンジャが復活か・・・・。とここで余韻を残しながらドラマは終了します
そしてシーズン2へと繋がっていきます。
シーズン3への伏線か?
新たな信仰の象徴となる少女、ペ・ジェヒョンの行方
シーズン2の終盤で登場したペ・ジェヒョンが、今後の物語でどのような役割を担うかについては多くの予想がされています。彼女が「復活者」として新たな信仰の象徴になる可能性や、新真理会が彼女を利用し、さらなる支配を目指す展開も考えられます。また、ミン・ヘジンの保護下にある彼女が、新真理会の真の目的や復活現象の謎に関わる存在となることで、物語が大きく展開する可能性も。ジェヒョンの存在が信仰の象徴や新たな対立の火種となり、シーズン3で物語の核心に迫る展開が期待されています。
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