「韓国ドラマ視聴率革命!地上波 vs ケーブル局 

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出典:アジアドラマティックTV

前回の記事では、韓国ドラマの視聴率に対する基準や、地上波とケーブル局の視聴率評価の違いについて詳しく解説しました。地上波では視聴可能世帯数の多さに基づいて、20%以上の視聴率を高評価とする一方、ケーブル局では限られた視聴世帯数において、10%を超えるだけで成功と見なされる傾向があります。このように、視聴率を測る基準が異なるため、同じ視聴率でも評価が大きく変わることを理解することが、韓国ドラマの人気作やその成功要因を探る上で重要です。

韓国ドラマの視聴率は、作品の成功を測る重要な指標であり、視聴者の心をつかむための鍵となります。しかし、地上波とケーブル局ではその基準や視聴率に対する評価が大きく異なります。地上波のドラマは視聴可能な世帯数が多いため、20%を超える視聴率を記録すると大ヒットとされる一方、ケーブル局では10%を超えるだけで成功と見なされることもあります。このような環境の中で、どのようにして韓国ドラマが視聴率革命を起こし、話題を呼んだのでしょうか?本記事では、地上波とケーブル局それぞれの成功の秘訣を解き明かし、歴代高視聴率を記録した名作ドラマを紹介します。

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平均視聴率10%~15%

ドラマ名放送局放送期間平均視聴率 (%)ジャンル
 愛の不時着tvN2019-2020年12.0ロマンティック・ドラマ
 知ってるワイフtvN2018年7月-9月12.6ロマンティック・コメディ
 トッケビtvN2016-2017年14.5ファンタジー・ドラマ
私のIDはカンナム美人JTBC2018年7月-9月10.9ロマンティック・コメディ
 ホテルデルーナtvN2019年7月-9月12.8ファンタジー・ドラマ
 ボイスOCN2017-2018年10.5スリラー・犯罪
出典TVer
ドラマ名放送局放送期間平均視聴率 (%)ジャンル
 スタートアップtvN2020年10月-12月14.4ドラマ・ロマンス
 悪の心を読む者たちSBS2024年3月-5月10.3サスペンス・犯罪
アントラージュ~スターの華麗なる人生tvN2016年6月-8月13.4ドラマ・コメディ
 イカゲームNetflix2021年9月-10月14.0サバイバル・スリラー
 キム秘書はいったい、なぜ?tvN2018年6月-7月12.5ロマンティック・コメディ

これらのドラマは、ケーブル局や地上波に関係なく、視聴者の関心を引き、ストーリーテリングやキャストの魅力で大きな人気を博しました。特に、「愛の不時着」「トッケビ」 などのドラマは、国内外での成功を収め、視聴率の面でも高い結果を記録しています。

平均視聴率16%~25%

出典元:Bs11イレブン
ドラマ名放送局放送期間平均視聴率 (%)ジャンル
 シグナルtvN2016年1月-3月18.9サスペンス・ミステリー
 応答せよ1988tvN2015年11月-2016年1月18.8家族・青春・ドラマ
 ヴィンチェンツォtvN2021年2月-5月20.3クライム・ドラマ・コメディ
 トッケビtvN2016-2017年20.5ファンタジー・ドラマ
 太陽の末裔KBS22016年2月-4月22.4戦争・ロマンス
 秘密の森tvN2017年6月-7月16.7サスペンス・ドラマ
 王になった男tvN2019年12月-2020年2月16.7歴史・ドラマ
 優雅な一族JTBC2020年5月-7月17.5ドラマ・ミステリー
出典:ネットフリックス

 

ドラマ名放送局放送期間平均視聴率 (%)ジャンル
 梨泰院クラスJTBC2020年1月-3月16.5青春・ドラマ・ヒューマン
 賢い医師生活tvN2020年3月-5月18.3ヒューマン・医療・ドラマ
 カクシタルJTBC2023年6月-8月18.7サスペンス・犯罪
ミスター・サンシャインtvN2018年7月-10月18.1歴史・戦争・ドラマ
 秘密の森tvN2017年6月-7月20.4サスペンス・ドラマ
あなたが眠っている  間にSBS2017年9月-11月16.8ファンタジー・ロマンス

特に地上波やケーブル局でも高い視聴率を記録し、視聴者に強い印象を与えました。「太陽の末裔」「ヴィンチェンツォ」 など、ロマンティックな要素を含んだものから、「シグナル」「秘密の森」 などのサスペンスドラマまで、さまざまなジャンルが成功を収めています。また、歴史や戦争をテーマにしたドラマも注目され、視聴率に大きく貢献しています。

平均視聴率26%~35%

地上波局(SBS、KBS、MBC)
出典:テレ東
ドラマ名放送局放送期間平均視聴率 (%)ジャンル
 王の顔KBS22014年11月-2015年1月26.1歴史・ドラマ
 カン・チョルSBS2017年3月-5月27.8ロマンティック・ドラマ
 春のワルツKBS22006年3月-5月26.3ロマンティック・ドラマ
 ドクターズSBS2016年6月-8月32.8ロマンティック・医療
 純情に惚れるSBS2017年10月-12月29.9コメディ・ドラマ
製パン王キム・タックKBS22010年6月-8月35.1ドラマ・家族
ケーブル局(tvN、JTBC、OCN)
出典:Bs11
ドラマ名放送局放送期間平均視聴率 (%)ジャンル
 トッケビtvN2016-2017年32.9ファンタジー・ドラマ
ミスター・サンシャインtvN2018年7月-10月29.4歴史・戦争・ドラマ
 イ・サンMBC2007年3月-9月27.3歴史・ドラマ
 応答せよ1994tvN2013年10月-12月28.5家族・青春・ドラマ
 ペントハウスSBS2020年10月-1月32.0ドラマ・ミステリー

特に地上波で非常に高い視聴率を記録し、放送期間中に国民的な関心を集めました。「ドクターズ」「製パン王キム・タック」 のような感動的なストーリーは、視聴者に大きな影響を与えました。また、「ペントハウス」「トッケビ」 のような人気ドラマは、サスペンスやファンタジー要素を取り入れ、視覚的にもストーリー的にも視聴者を引き込む要素を多く持っています。

平均視聴率36%~45%

出典:LaLaTv

地上波局(SBS、KBS、MBC)
ドラマ名放送局放送期間平均視聴率 (%)ジャンル
 冬のソナタKBS22002年1月-3月37.5ロマンティック・ドラマ
 オールインSBS2003年12月-2004年2月38.5ドラマ・ギャンブル
 ファン・ジニMBC2007年10月-2008年5月39.8歴史・ドラマ
 太陽の末裔KBS22016年2月-4月38.8戦争・ロマンス
 お金の化身SBS2013年1月-4月41.4ドラマ・ファミリー
「ごめん、愛してる」KBS22004年11月-2005年1月42.2ロマンティック・ドラマ
 イ・サンMBC2007年3月-9月41.5歴史・ドラマ
私の名前はキム・サムスンMBC2005年6月-8月37.9ロマンティック・コメディ

これらのドラマは、放送当時に韓国国内で非常に大きな注目を浴び、視聴率の面でも非常に成功を収めた作品ばかりです。特に、「冬のソナタ」「ごめん、愛してる」 は、韓国ドラマブームの礎となった作品であり、国際的にも広まりました。

また、「太陽の末裔」「イ・サン」 などの作品は、高視聴率を記録しながらも、その後の人気や評価にも大きな影響を与えました。

平均視聴率46%以上

出典:Bs12
地上波局(SBS、KBS、MBC)
ドラマ名放送局放送期間平均視聴率 (%)ジャンル
サンドゥ、学校へ行こうKBS22003年4月-6月46.1学園・ドラマ
 チャングムの誓いMBC2003年9月-2004年3月46.6歴史・ドラマ
宮廷女官チャングムの誓いMBC2003年9月-2004年3月47.8歴史・ドラマ
ライフ・オン・マーズSBS2018年7月-9月46.3サスペンス・ミステリー
私の名前はキム・サムスンMBC2005年6月-8月49.2ロマンティック・コメディ
 ボスを守れSBS2011年10月-12月48.3ロマンティック・コメディ
 秋の童話KBS22000年9月-11月48.6ロマンティック・ドラマ

これらのドラマは、視聴率が50%近くに達し、韓国ドラマ史上の金字塔的作品として評価されています。特に 「チャングムの誓い」「秋の童話」 は、韓国国内外で爆発的な人気を誇り、韓国ドラマの認知度向上に大きく貢献しました。

「サンドゥ、学校へ行こう」「私の名前はキム・サムスン」 などは、当時の社会的背景や時代の流れを反映し、視聴者の共感を呼び起こしました。

これらのドラマは、36%を超える平均視聴率を記録し、韓国国内での大きな注目を集めた作品です。特に地上波ドラマは、社会的な背景や文化的な影響を強く反映し、多くの視聴者に長期間支持されました。

過去最高視聴率を記録した韓国ドラマ

ドラマ名放送局放送期間視聴率 (%)ジャンル
「王の女」SBS1999年1月-6月65.8歴史・ドラマ
「オールイン」SBS2003年12月-2004年2月66.3ギャンブル・ドラマ
「チャングムの誓い」MBC2003年9月-2004年3月69.1歴史・ドラマ
「冬のソナタ」KBS22002年1月-3月72.1ロマンティック・ドラマ
「太陽の末裔」KBS22016年2月-4月72.6戦争・ロマンス

これらの作品は、放送当時に韓国国内外で爆発的な人気を誇り、視聴率を記録しただけでなく、社会現象となるほどの影響力を与えました。

  • 「冬のソナタ」 は、特に日本や他のアジア諸国で大きな人気を集め、韓国ドラマブームを牽引しました。
  • 「チャングムの誓い」 は、韓国歴史ドラマとして初めて国際的な成功を収め、韓国ドラマの海外展開を本格化させました。
  • 「太陽の末裔」 は、戦争とロマンスの要素を融合させた作品で、韓国国内で異例の高視聴率を記録し、国際的にも大ヒットとなりました。

これらのドラマは、単に高視聴率を記録しただけではなく、韓国ドラマの歴史を塗り替え、今日の韓国ドラマブームの礎を築いたと言えるでしょう。

以下は、韓国ドラマの歴代最高視聴率を記録した作品の一覧です。これらは、韓国ドラマ業界で最も高い視聴率を誇る作品で、いずれも大きな社会的影響を与えました。

※本記事では、韓国ドラマの歴代平均視聴率を一覧表でご紹介していますが、全作品を網羅することは難しいため、特に注目度が高く、話題となった主な作品に絞って掲載しております。その他の人気作品についても別途取り上げる予定ですので、ぜひご期待ください。

出典:NHK

日本の名作ドラマ「おしん」は、国内外で驚異的な視聴率を記録し、世界中でその感動的なストーリーが評価されています。1983年にNHKで放送されたこの連続テレビ小説は、日本国内での平均視聴率52.6%最高視聴率62.9%を記録し、視聴者の心を掴みました。

さらに、「おしん」は日本国外でも大きな反響を呼びました。特にアジア各国では高視聴率を記録し、*中国では70%を超える視聴率を記録し、韓国では60%以上台湾では60%超の視聴率を達成しました。その他にも、インドネシア、タイ、フィリピン、マレーシアなど、アジアを中心に多くの国々で放送され、視聴者に感動を与えました。

「おしん」の成功は、日本ドラマが海外でも大きな影響力を持つきっかけとなり、後の韓国ドラマブームを促進する重要な要素となったことは間違いありません。このドラマは、視聴率の高さだけでなく、その普遍的なテーマと深い感情を通じて、世界中で愛され続けています。

総評:視聴率の変遷と現在の韓国ドラマの評価基準

韓国ドラマの歴代視聴率一覧を振り返ると、特に2000年代初頭から2010年代にかけての作品は、驚異的な視聴率を記録していることが分かります。例えば、『秋の童話』や『冬のソナタ』、『美しき日々』などのドラマは30%を超える平均視聴率を達成し、社会現象と呼ばれるほどの人気を博しました。しかし、このような視聴率が現在ではほとんど見られなくなった背景には、いくつかの理由があります。

昔のドラマの視聴率が高かった理由

  1. メディアの選択肢の少なさ
    2000年代初頭は地上波の主要局(KBS、SBS、MBC)の影響力が非常に強く、視聴者の選択肢が限られていました。そのため、人気ドラマが放送されると自然に多くの人々が視聴し、高視聴率につながりました。
  2. 家族視聴の文化
    当時は一家全員が同じテレビを共有し、家族でドラマを視聴する習慣が根付いていました。この文化が特定のドラマへの集中度を高め、視聴率の押し上げにつながったといえます。
  3. 韓流ブームの黎明期
    韓国ドラマが国内だけでなく、アジア全域で注目され始めた時期であり、ドラマが国民的なイベントとしての役割を果たしました。これにより、視聴率がさらに高騰する結果となりました。

現在の視聴率の定義の変化

  1. 視聴環境の多様化
    現在では地上波に加え、ケーブル局やOTT(Netflix、TVING、Disney+など)の台頭により、視聴者が選べるコンテンツの幅が大きく広がっています。そのため、1つの作品に視聴者が集中することが難しくなりました。
  2. オンデマンド視聴の普及
    時間に縛られずに視聴できるオンデマンドサービスの普及により、リアルタイム視聴率の重要性が相対的に低下しました。現在では、VOD視聴数ソーシャルメディアでの話題性など、他の指標が評価基準として注目されています。
  3. グローバル展開と多様な指標
    韓国ドラマは今や世界中で視聴されています。そのため、国内の視聴率だけでなく、国際的な配信プラットフォームでの視聴数、評価、話題性も重要な成功の指標となっています。

現在の韓国ドラマを評価するポイント

  • ストリーミングデータ
    NetflixやTVINGなどでの視聴時間やランキングが、ドラマの人気度を測る重要な指標となっています。例えば、『イカゲーム』や『ザ・グローリー』は、国際的な配信プラットフォームでの成功を基に「大ヒット作」として評価されています。
  • SNSや口コミの影響
    TwitterやInstagram、YouTubeでのトレンドや口コミが、視聴者の関心度を測る新たな基準です。ハッシュタグやファンアートの数なども人気のバロメーターとされています。
  • 国内外での受賞歴や批評家の評価
    現在では、国内の受賞だけでなく、エミー賞やゴールデングローブ賞などの国際的な評価が作品の地位を高める役割を果たしています。

最後に

視聴率だけにとらわれず、現代の韓国ドラマの評価は「多様な指標を総合的に判断する」ことが必要です。視聴環境が変化した今、国内外での影響力や文化的な意義を含めて作品を理解することが、現代の韓国ドラマをより深く楽しむ鍵となるでしょう。

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