韓国ドラマの変化

韓国俳優の実情

韓国ドラマの製作費が日本に比べかなり高額だということは前にお話ししましたが、その製作費が年々上昇傾向。韓国ドラマは大体16~20話ぐらいで制作され制作費用も70億~80億ほどかかるそうです。この中には当然俳優出演料も含まれています。制作費用の50~60%は出演料が占めているそうです。

今から20年前「チャングムの誓い」に主演していた「イ・ヨンエ」の1話の出演料が日本円で約60万・・・それが今では10倍に跳ね上がっているそうです。あの世界的に大ヒットした「イカゲーム」主演のイ・ジョンジェは「イカゲーム2」では1話1億円まで跳ね上がるのでは?と既に話題になっています。

韓国ドラマブームにより主演するドラマが1作でも大ヒットすれば、人気俳優の仲間入りとして一気に出演料が上がります。一度上がった出演料はなかなか下がるという事はないので、韓国ドラマの主役をまず掴めるようどんな小さな役でも出演し演技を磨きながら役を勝ち取っていくんですね。

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「霜花店」(サンファジョム)

2008年に公開されていた韓国映画「霜花店」(サンファジョム)チョー絶ここままでやっていいの?と衝撃的なシーンがたくさんありますのでお子様はご遠慮ください映画です。(ネットフリックス配信)

 出演:チョ・インソン チュ・ジンモ ソン・ジヒ

チュ・ジンモ:1974年9月26日48歳 身長180cm

チュ・ジンモと言えば2013年、ハ・ジウォンと共演し高視聴率を獲得した「奇皇后」を思い浮かべます。何といっても、韓国時代劇が似合う俳優さんの1人です。チュ・ジンモの韓国時代劇映画を探して見つけたのが「霜花店」(サンファジョム)。 私にはかなり強烈でこの役どころを演じきったチュ・ジンモとチョ・インソンの役者魂にしびれました。やあ~、本当に役者とは大変な仕事だと本当に好きでなければできない仕事だと感じました。そもそも韓国映画を見て感じていたのですが、男女の過激なベットシーンが多いです。この映画はその男女の過激シーンにプラス過激シーンがあるので更に過激な感じがしました。ですが映画の内容は男女の悲しい運命を感じ映画の終盤は心を打つものがあります。

チョ・インソン: 1981年7月28日41歳 身長189cm 

2004年の「バリでの出来事」から始まり、2005年 春の日 2013年 その冬、風が吹く 2014年 「大丈夫、愛だ」名ドラマに数々出演し抜群のスタイルと演技力に魅了されました。

特に「バリでの出来事」は「ソ・ジソプ」「ハ・ジウォン」と今となっては夢のような共演。当時3人とも若く、「チョ・インソン」23歳・「ソ・ジソプ」27歳・「ハ・ジウォン」25歳。なんて若かったんでしょう。今ではそれぞれ大物人気俳優となり、ドラマ出演料は1話あたり

チョ・インソン:715万  ソ・ジソプ:715万  ハ・ジウォン:430万 バリでの出来事から20年弱3人がそれぞれ大物スターになったことを象徴している出演料ですね。

ヨ・ジング

ヨ・ジングと言えば子役でお馴染みの俳優さんです。

1997年8月13日 25歳  身長177cm O型

2005年8歳で「ザット・ムービー」で出演デビュー。この映画をきっかけに主演する俳優さんの子役として数々の作品に出演してきました。特に子役として高く評価された作品は「太陽を抱く月」ではないでしょうか。主人公の子役として出演し、最高視聴率42.2%のドラマとなった貢献者の1人です。

その「ヨ・ジング」今から15年前。チョ・インソンの子役としてほんの少しだけ出演しています。公開が2008年なので「ヨ・ジング」10歳の頃ですがおそらく撮影は更に前になりますのでデビューしてまもない頃だったのではないでしょうか。かなり幼く本当に初々しい姿を見る事ができます。

「ヨ・ジング」の子役時代の出演料が公開されていましたが、15歳の頃には映画1本あたり日本円で97万円~486万円の出演料を受け取ていたそうです。おったまげですね。当時は主人公の子役時代を演じていたことが多く、出演も限られていましたが、今では堂々と主演ドラマも多くなっています。はっきりとした出演料はわかりませんが、かなりの金額に跳ね上がっていることは間違いでしょう。

ソン・ジュンギ

もっと驚いたことは、なんとまだまだ無名時代の「ソン・ジュンギが出演しています。この映画がデビュー作となっていますが、映画の最初の場面で少しだけ登場するだけです。当時23歳。初々しい「ソン・ジュンギ」の貴重なシーンをぜひご覧ください。現在ではドラマ1話あたり1800万~2000万の出演料ではと言われるまでの大人気スターに上り詰めた「ソン・ジュンギ」にも下積み時代があったんですね。

動画配信で更に激激化

例えば大物俳優主演あるあるですが、製作費が高額になる理由として出演料以外で海外ロケ・国内では済州島のロケがい多い・ドラマのセットにお金がかかってる・衣装代が高額・スケールが大きいい・・など視聴していてもお金がかかっていることがありありわかります。ここ数年は、コロナ禍では海外ロケが出来きなかった代わりにCGを取り入れています。あたかも海外でロケしたかのような技術で可能にし、制作費用を抑えられるメリットもありますが、CGによる特殊撮影が出来るようになり、特撮が増えそこに制作費用がかかるという事も起きています。

それだけ製作費をかけても称賛があると見込んでのことだと思うのですが、思ったより視聴率が取れなかったケースあり大幅な赤字になることも少なくはない状態です。

世界最大級の動画配信サービスNetflixは2021年作品におよそ520億円を韓国に投資することを発表しました。現在は制作会社とネットフリックスと直に契約を交わすことで、制作会社はその契約金でドラマ制作が出来るようになり、ネットフリックスは一定期間ネットフリックス独占配信できます。

ネットフリックスにしてみると、契約したドラマが大ヒットした場合は「イカゲーム」のように製作費27億円にもかかわらず、1030億円近い価値を生む作品を手にすることもできます。制作会社からすると、こういった場合は複雑な気分になってしまいますが、逆に思った以上のヒット作品にならなかった場合でも制作会社は損益の影響はありません。しかしネットフリックスはかなりの損益がでてしまうことになります。ほんとにざっくりとした説明にはなりますが、動画配信サービスがいろいろできたことによって、世界で人気の韓国ドラマ・映画製作費は年々高額になっていきます。その背景には、ドラマのスケールも大きくなっていることは確かですが、人気俳優の位置づけがどんどん高くなっていることがかなり影響しているのではないでしょうか。

韓国ドラマに動きが

新たな主演俳優探し

四天王の誕生で韓国ドラマの人気が急上昇し、動画配信サービスもないレンタルDVD時代、韓国スター主演ドラマを次から次へと買い付け日本に輸入していた方の話しですが、当時は知名度のある俳優さんのドラマに人気が集中したため素晴らしい韓国ドラマが他にもあったそうですが、輸入を断念。日の目を浴びなかったいい作品がたくさんあったという記事を読んだことがあります。その当時は知っている俳優が出演しているドラマを選ぶ時代だったのですが、動画配信サービスで更に多くの人が作品の情報を伝えてくれるようになり、「作品の評価重視」移行してきているのではないでしょうか。

ネットフリックスで配信された「その恋・断固お断りします」 全10話  ラブコメ

出演: キム・オクビン ユ・テホ キム・ジフン キム・ソリョン

高額出演料の大物俳優ではなく、色々なドラマに出演し知名度を上げている真っ最中のキム・オクビン ユ・テホを主演に抜擢し見事に大人気ドラマとなりました。特に「キム・オクビン」はここ数年でかなり知名度を上げてきています。

 

このように、新人俳優・無名の俳優を抜擢しドラマ制作することによって製作費も抑えられますし、ドラマがヒットした場合は今まで無名の俳優も一気に知名度が上がる・製作費を抑えた分だけ収益も出るいいことだらけです。

中堅俳優起用

もう一つ考えられることは、知名度も人気もあるのですが出演料は以外にも思った以上に高額ではない俳優さんがいます。中堅どころと言ったらいいでしょうか、ドラマ抜擢が今後増えるのではないかと感じています。その場合思い切って今まで演じたことのない役どころを演じて新たな一面で魅せる事が出来た時にはまた多くのファン層を広げられ可能性が出てくると思います。

まとめ

韓国ドラマの人気で次から次へと人気スターが生れます。高額な出演料の俳優陣もそれだけにとてつもないプレッシャーの中にいると思います。自分自身が出演することで製作費の高騰も把握していると思われますし、高視聴率を獲得することは「当たり前」と言う環境の中でドラマ制作を進めているので、失敗の許されない状況に常に追い込まれていることでしょう。

予想通りの結果が出た時には「流石、やはり大物俳優の貫録だ」と称賛されますが、逆の場合はどうでしょうか。一度高額になった出演料は下がることはほぼないです。ですからそういった状況が続いた場合、いや、この厳しい競争社会の芸能界では一度の失敗でもオファーが激減する可能性は極めて高くなるのではないのでしょうか。

時代と共に世代交代はやってきます。高額出演料が高騰していく中、韓国ドラマ・映画界は今後どのように変化していくのか注目していきたいと思います。

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